今月で主催しているON-1(獣医歯科年間コース)の第一期が終わりました。

参加頂いた先生方が素晴らしいお人柄で、歯の事はもちろん私(副院長)が受講生の皆さんにお伝えするわけですが、 人として多くの学びを受講生の先生方からいただきました。 コースを始める時は、休診日を月に1回増やすことになるので、すでに毎日歯の手術を2−3件行っていても3ヶ月待ちという現状で、さらに動物達と飼い主様にご負担をおかけすることになると思い、やるべきか悩みました。   しかしこのコースを行う事で、全国に動物のハイレベルな歯科治療が可能な先生が増える。それにより、より多くの動物を救うことができる。今は日本全国から当院に飛行機や新幹線を使ってご来院いただいている方が、比較的軽症であればそちらでご対応いただき、重症例のみ当院をご利用いただくといった使い分けをしていただくことができるようになるメリットが大きいと考えました。 また受講したいという獣医師の先生方の多くの声をいただいたので、開催することを決定しました。 少人数・年間コースの強みは、受講生の先生方の理解度を十分に把握しながら、マンツーマンに近い状態で細かく情報をお伝えできる所です。プローブやスケーラーの持ち方から、どれぐらいの速度で器具を動かすのか、どの角度で歯を切ったら良いのかなど、技術的な部分も手を取りながらお伝えしたり、診断面でも、テストをするような形で練習していただきました。それにより、コース受講前と、受講後では、先生方の技術も知識も、それをどう動物とご家族に還元するのかという考え方も、大きくレベルアップしていただけたと感じました。 今後もコースを受講いただいた先生には継続的な教育の場として、講義を行い、お困りの際はお手伝いをしていこうと考えています。   歯の問題は甘く見られていたり、抜歯すれば良いんでしょとか、検査なんかしなくてもたかが歯石取りでしょと思われているのが現状の獣医歯科を取り巻く現状であることは承知しています。   この現状を変え、歯の病気の治療をしないで、見た目だけ綺麗にして治ったように見せてしまう治療や、ちゃんと検査をせずに治療をすること・されることに疑問を抱かない現状を絶対に変えなければならないと考えています。 そうならないと、顎が折れたり、目の下に穴が空いたり、動物達が一番の被害者になりますし、そのご家族も気づいた時には手遅れで、もっと早く知っていればという後悔をさせてしまいます。 こんな状態は絶対に間違っているので、歯科の知識をもっと広めていくお手伝いをしたいと思っていますし、自分自身まだまだまだまだ勉強して、当院をご利用していただく動物達、ご家族、私を信頼してセミナーを受けてくださる獣医師の先生方により良い獣医歯科を提供できるように研鑽を積みたいと思っています。   今後ともよろしくお願いいたします。 下記に受講いただいた先生方の病院を載せておきますので、お近くの方はご参考にされて下さい。 1期生 ・こにし動物クリニック 小西 正浩先生(滋賀) https://konishi-animal-clinic.com ・ミネルバ動物病院 田中 浩二先生(兵庫) https://minerva-ah.net ・ミズノ動物クリニック 森本 健太先生(千葉) https://mizuno-vet.com ・高橋動物病院 早川 みずき先生(埼玉) https://www.takahasidoubutu.com