注意すべき症状
・咳が増えてきた
・最近疲れやすい
・突然失神する
・心臓の音が聞こえる気がする
・心拍がザラザラした手触り
・猫は症状が出にくいので注意!
注意すべき品種
・犬(キャバリア、シーズー、マルチーズ、チワワ)
・猫(メインクーン、アメリカンショートヘアー、ラグドール)
・10歳を過ぎたすべての犬種
・10歳を過ぎたすべての猫種
心臓エコー検査
今の心臓の評価にはこれがなければ始まりません。
心臓の状態を評価するのにもっとも有用な検査です。この検査を正確に行うことで、病気の診断だけでなく、今の心臓の状態を評価して、必要なお薬の種類や量を決めていきます。
心電図検査
不整脈の評価を行います。
心拡大の有無を評価する一つの指標としても用います。
胸部レントゲン検査
心拡大の有無を評価します。
また心臓が悪いことで、肺にも問題が生じることがあるので、そちらの評価にも使われます。
血圧測定
循環動態の変化に応じて血圧も変動します。
腎臓の評価の指標ともなります。
聴診
昔から行われている検査ですが、今でも非常に大事な検査です。心臓病に気づくきっかけになったり、肺の状態も評価することができます。
ワンちゃんの心臓病は「僧帽弁閉鎖不全症」と呼ばれる病気が非常に多いです。どんな犬種であっても10歳以上になったらかなり注意が必要です。特に上記の好発犬種では若いうちから心臓病を患うことがあるので、5歳を超えたら「聴診」を少なくとも年に2回程度は行った方が良いでしょう。
聴診で異常が見つかった場合は心臓Echo検査を受けることも非常に大切です。現在心臓の機能を評価する上で心臓Echo検査に勝るものはありません。
ネコちゃんの心臓病は「心筋症」と呼ばれる病気が多いです。特に上記の好発猫種では定期的な検査が重要です。
というのも、症状が出てからでは手遅れになるケースが多いからです。
心筋症では心臓の中に血栓ができ、それが血管に流れて詰まり、ある日突然後ろ足が動かなくなって、激痛を伴いながら1−2週間ぐらいで死亡してしまうといった、非常に恐ろしい経過をたどる場合があります。この状態になってしまうと、現時点で確実に治せる治療法は見つかっておらず、心苦しい思いをすることがあります。
ですから5歳を過ぎたら1年に1度の心臓の血液検査をお勧めいたします。
ネコちゃんは心臓のEchoを嫌がることが多いですが、血液検査であれば協力してくれることも多いので、本人に比較的嫌な思いをさせずに検査ができる非常に優れた検査です。
・Veterinary Imaging Support 心臓Echoコース 修了
・日本獣医生命科学大学付属動物医療センター臨床研修 前・後期課程修了